絶縁抵抗(Insulation Resistance, IR)とは
絶縁抵抗とは、電気回路や機器の絶縁性能を数値化した指標の一つであり、単位はオーム(Ω)またはメガオーム(MΩ)で表されます。
絶縁抵抗が高いほど、電流の漏れが少なく、絶縁性能が優れていることを意味します。
逆に、絶縁抵抗が低い場合、電流が不要な部分に流れ込む「リーク電流」が増え、誤動作や感電のリスクが高まります。
測定方法としては、「絶縁抵抗計(メガー、メガオームテスター)」を使用し、通常DC500VまたはDC1000Vの高電圧を印加して
漏れ電流を測定し、抵抗値を算出します。
コネクタにおける絶縁抵抗
コネクタの絶縁抵抗は、使用される絶縁材の特性や端子間距離によって決まります。
一般的に、インピーダンスを考慮した上でプラスチックなどの絶縁材料を使用し、端子間のリーク電流を最小限に抑えています。
また、コネクタの端子間距離が狭いと、絶縁性能が低下しやすいため、小型コネクタを設計する際には、
材料選定や表面処理技術が重要なポイントとなります。
絶縁抵抗は、環境条件にも大きく影響を受けます。
例えば、湿度の高い環境では絶縁材料が水分を吸収し、絶縁抵抗が低下する可能性があることから、
水分の侵入を防ぐため防水コネクタが採用されています。