SMPコネクタ(SubMiniature Push-on Connector)とは

SMPコネクタは、SMAやSMBよりも径・嵌合長ともさらに小型で、プッシュオン方式を採用した高周波同軸コネクタです。またより高周波帯域まで対応できるコネクタです。

特性インピーダンス:50Ω

周波数帯域:最大40GHz

用途:通信機器、測定機器、航空宇宙、5G通信、自動運転システム

SMPコネクタ(SubMiniature Push-on Connector)の規格

 ・IEC 61169-44

  高周波同軸コネクタの寸法、特性、試験方法を規定。​

 ・MIL-STD-348A

​  RFコネクタの機械的寸法、電気的特性、耐環境性能などを規定。​

SMPコネクタ(SubMiniature Push-on Connector)の特徴

超小型でありながら高周波帯域に対応可能なため、5G通信や航空宇宙分野など、高密度実装と高性能を求められる環境で活用されています。特に、機器内部の高周波信号の伝送や、狭いスペースでの接続に適しています。

一方SMB同様にプッシュオン方式のため、振動や衝撃の多い環境では注意が必要です。

最近では、SMPをベースにしたHFMHigh-Speed FAKRA-MiniがADASや自動運転システム向けに開発され、次世代の車載通信規格として採用が進んでいます。

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Rosenbergerの車載向けコネクタ

Rosenbergerが開発したHFMコネクタ(High-Speed FAKRA-Mini)はこのSMPの構造をベースに開発されており、FAKRAよりも小型でより高帯域に対応できるため、近年のADAS等の運転支援システムや自動運転システムの通信速度に対応した次世代の規格コネクタとして需要が増えております。

監修者

1990年~車載アンテナメーカーである株式会社ヨコオに入社。衛星通信機器の電気設計及びセラミックアンテナ及びフィルターの設計に従事し、その後車載通信機器事業部の電気設計管理職となり主に車載アンテナの開発を遂行。2018年~高周波コネクタ製品のトップシェアメーカーであるローゼンバーガーの日本法人であるローゼンバーガー・オートモーティブ・ジャパン合同会社に転職し、車載通信機器の開発で培った知識を生かし、マネージャーとして各OEM及びTier1へ製品の市場導入サポートを行っています。

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