PCBコネクタ(Printed Circuit Board)とは

PCB(Printed Circuit Board)コネクタとは、プリント基板(PCB)と電線を接続するためのコネクタであり、基板上の電子回路と外部のワイヤーハーネスやデバイスとの接続を行うためのコネクタ です。

基板コネクタやボードコネクタとも呼ばれ、電源供給や信号伝送に使用され、車載、産業機器、家電製品など幅広い分野で使用されています。

車載用途では、ECU(電子制御ユニット)、センサー、ディスプレイ、電装品などの電子機器とワイヤーハーネスを接続する重要な役割を果たします。

目次

PCBコネクタの分類

基板対基板(Board-to-Board)コネクタ

  2枚以上のプリント基板同士を接続するためのコネクタ。

  高密度実装が可能で、信号伝送の安定性が求められる。

基板対ケーブル(Board-to-Wire)コネクタ

  基板とケーブルを接続するためのコネクタ。

  電源供給や外部インターフェース接続に使用される。

エッジコネクタ(Edge Connector)

  PCBのエッジ部分に直接接続するタイプ。

  高速データ通信用途やモジュール式設計に適している。

車載PCBコネクタの特徴

車載用のPCBコネクタは、過酷な環境下でも確実な接続を維持するため、以下の特性が求められます。

・耐振動、耐衝撃性能:振動による緩みを防ぐため、ロック機構を強化。

・高電流対応:電源供給用途では、大電流対応の厚い端子やピン間ピッチの最適化が必要。

・防水、防塵性:エンジンルームや外装部品向けには、IP規格準拠の防水仕様が求められる。

Rosenberger製PCBコネクタについて

PCBコネクタは、プリント基板上で信号・電力の伝送を行うために不可欠なコネクタであり、車載用途ではECU、車載ネットワーク、センサー接続、EVバッテリー管理 など幅広い用途で使用されています。

特に RosenbergerのPCBコネクタは、高周波・高速通信に対応し、EV・ADAS・次世代車載ネットワーク向けの最新技術を備えています。

また、弊社主導で規格化されたFAKRAやHSDをはじめ、HFM(FAKRA mini)やH-MTD等のインターフェースコネクタをご使用いただくことで、汎用性の高い接続環境を実現でき、設計の柔軟性や将来のシステム拡張にも対応可能です。 これにより、開発期間の短縮やコスト削減を図りながら、高品質な通信性能を確保できます。

監修者

1990年~車載アンテナメーカーである株式会社ヨコオに入社。衛星通信機器の電気設計及びセラミックアンテナ及びフィルターの設計に従事し、その後車載通信機器事業部の電気設計管理職となり主に車載アンテナの開発を遂行。2018年~高周波コネクタ製品のトップシェアメーカーであるローゼンバーガーの日本法人であるローゼンバーガー・オートモーティブ・ジャパン合同会社に転職し、車載通信機器の開発で培った知識を生かし、マネージャーとして各OEM及びTier1へ製品の市場導入サポートを行っています。

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